4世代8人 ひとつ屋根の下で 加藤 ロールデス(フィリピン出身)50代

2022年11月30日

 

浜松市在住。8人家族を守る傍ら、英会話教室経営、小学校や幼稚園での英会話指導、小学校教諭への英語教授法指導、弁護士の通訳・・・と日々忙しい毎日を送っています。

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来日当時を振り返っていただけますか?

32年前来日し、その後日本人と結婚。主人の両親との同居が始まりました。当時は言葉もわからず苦労しましたが主人のタガログ語の助けもあり、両親も本当に明るくて優しかったので幸せでした。「日本に来たのだからこうしなさい。それはだめです。」ということは一切ありませんでした。その頃両親は働いていたので、家族のために日本料理を習いに料理教室にも通いました。今はほとんど和食が多いですが時々作るフィリピン料理もみんな大好きです。

現在8人で暮らしているんですね?

一人娘が結婚し、私たちとの同居が始まり、今年3月二人目を出産しました。私も二人のおばあちゃんです。母にとってはひ孫ですが、私も母も孫、ひ孫の世話をする毎日が楽しくてたまりません。大所帯になったので自然に仕事も分担されるようになりました。父は家の外回りを、母は洗濯、主人も掃除を手伝ってくれます。私と娘が料理担当です。とにかく毎日忙しいですが私はこのにぎやかさが大好きです。

暮れには10日間ほどフィリピンに帰られるそうですね? 

はい、コロナでずっと帰れなかったので本当に久しぶりです。実は父母と3才の孫と4人で帰るんです。娘も行きたかったのですが赤ちゃんがいるので諦めました。3才の孫は日本語と英語の両方が話せるように育ててきたので現地でなまの英語にたっぷり触れさせたいと思っています。両親は二人ともフィリピンが大好き。別に観光地に行かなくてもいいんだそうです。「フィリピンの人たちがどんな生活をしているのかを見たい。不便な中でもしっかり生きている人たちに会いたい。」と言っています。特に自然が大好きな父はフィリピンの風土も大好きで、冬の間は暑いフィリピンに住みたいと言っているくらいです。今回も父だけ少し長く滞在予定だったのですが、いろいろ考えた末、一緒に戻ってもらうことにしました。母は以前日本に来てくれた私の家族や友達に会えるのを楽しみにしています。70代後半の両親と3才の孫を連れての里帰りは大変だと思うけれど、3人の楽しみにしている顔を見ていると最高の思い出の旅にしてあげたくて準備に忙しいです。

取材を終えて

ロールデスさんはとても陽気で積極的なそして世話好きな女性です。彼女を慕う在日フィリピン人は大勢います。ご両親がフィリピンを好きなのはロールデスさんの生まれた国だからだとつくづく思わされる取材でした。最後に彼女が言った言葉が心に残りました。「私にとって家族が一番大切!」

記:編集ボランティア 高木睦子