森町にある古民家で暮らすフランセスク プラナスさん

2016年01月23日

念願だった日本の古民家での暮らしをスタートさせたプラナスさん一家

スペイン人のジュエリー作家Francesc Planas(フランセスク プラナス)さん一家はこの春、森町三倉・大久保地区にある古民家に移住し、宝飾品制作の傍ら地元の職人さんの助けを借りながら、コツコツと住居の修繕・改装作業にも挑戦しています。
標高350mの山あいにある50戸程のこの集落では住人同士の絆が固く、昔ながらの風習や行事もしっかり受け継がれて来ているようです。この地に移り住んで6ヶ月。慣れない土地での暮らしは大変なのでは…と思いきや、「家族全員初めて体験する事がいっぱいあって、これから先がますます楽しみです」と、笑顔で語るプラナスさん一家の古民家での暮らしぶりを拝見して来ました。

スペインから日本、そして森町の古民家へと辿って来た道について・・・

スペイン・バルセロナで生まれ、14歳で師匠に弟子入りし厳しい修業を積んだ後に独立。陶芸を学ぶためにスペインに来ていた美智子さんと出会って2000年に結婚。長男のあいら君誕生後2009年に来日。袋井市内にある美智子さんの実家に入って、制作活動を続けていました。もともと日本の田舎や自然に関心があったこともあり、自分にとってより心地良いと思う環境(家)を探していたところ、知人が紹介してくれたこの土地・家が一目で気に入り移住を決めました。

古民家での日々の暮らしぶりは・・・

家の周りは、まるで図鑑を見ているような世界です!
子どもが喜ぶ小さな昆虫類はもちろん、家の裏山で時々見かけるカモシカ・タヌキ・サルなどの動物、目の前に広がる緑の茶畑や、田んぼの稲穂、道端の草花、吹いてくる風etc.この東洋的・日本的な環境は自分にとってとても心地良いし、仕事をする上でも最適。まさに求めていた場所です。事実、スペインにいた時よりも作風が少しずつ変わって来ているのが自分でも分かります。
 この環境は、子どもにとっても恵まれていると言えるでしょう。
小1の息子は毎朝路線バスに乗って楽しそうに登校して行きます。クラスは児童4人に先生が1人。先生や地域の人たちに見守られている事を実感できます。
 地区の人たちとのお付き合い(つながり)も、段々と深まって来ました。
地区で行われるお祭りへの参加や、班9軒の各家で二か月に一回行われる庚申様の行事を受け持ったり…と外国人ではなく一住人として接してくれているのが嬉しいです。今では、顔を合わせた時にスペイン語で挨拶をしてくれる人もいます。
 
プラナスさん一家の古民家暮らしは、まだ始まったばかり。初めて体験することは、これから先もいっぱいありそうです。古民家の修繕が完了したら、話の続きを聞きにもう一度訪ねてみたくなりました。

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記:編集ボランティア 齊藤 淑子