留学生の “私、毎日頑張っています”

2019年10月24日

リジヤニ アギスタさん

今回登場していただいた女性は Lizyiani Agista リジヤニ アギスタさん。インドネシアの27歳の女性です。
2014年10月静岡に来てから、色々な経験を通して、気づいたこと将来の計画や夢を楽しく語っていただきました。

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リジヤニさん、どのような経緯で静岡県にいらしたのか、教えてください。

私はジャカルタではなく、地方で育ち、教育もそこで受けました。実家のある町には日本企業の工場がたくさんあり、地元の人たちもそこで働いていました。
高校1,2年生のとき、授業で日本語を勉強しました。インドネシア人が先生でした。しかし私はあまりまじめに、そのクラスに打ち込みませんでしたが、大学3年間は日本語の勉強を頑張りました。
おかげで、大学3年生の時、卒業研究をしながら高校生に日本語を教えたり、卒業後は事務職で工場の受付の仕事を1年2か月やったりしました。
せっかく大学で日本語を勉強したのに、そのままにするのはもったいないと思って、かつて静岡に行ったことのある、インドネシア人の日本語の先生に静岡市の日本語学校を紹介していただき、日本語学校で日本語を1年半学んだ後、観光のことを学ぶため静岡産業大学に入学しました。

どんなことを産業大学で勉強しているのですか?

観光・文化コース4年生です。2年生からは奨学金で学費を賄っていますが、生活費はアルバイトで補足しています。居酒屋の裏の仕事、つまり、キッチンで洗い物、片付けばかりやって居ましたが、1,2年たつとお料理も任せてもらえるようになり、日本の手早くできる料理も覚えることができ、友達もでき、毎日大変だけど楽しい仕事になりました。
美味しかったとお客さんに言ってもらうと、すごくうれしいです。

勉強のほうは、ゼミで、ユニバーサルツーリズムの施設について研究しました。本当に日本は車いすの施設が、整っていて、乗り物にしろ、遊園地にしろ、車いすで一人行動が自由にできますね。私の町では考えられません。

でも、気になります。それは車いすでひとりで散歩している人を見たとき、あの人は寂しくないだろうか。便利だけど、家族はどう考えているんだろうか。と気になりました。
私の町では年老いた人は施設には入らず、家族がいつもそばにいます。
日本はとても清潔で、ルールを守って、やさしいです。だから、最近はYouTubeで気づいた日本のいいところを載せています。これは他の人に役立つことだと思うので楽しいです。

将来の夢や、計画はありますか?

会社勤めよりも起業したい。結婚しても子供を傍らで育てられるから。
例えば、インドネシア料理と、居酒屋風日本料理を出すお店を持ちたい。

その前に日本をもっと知らなくてはならないので、旅行会社に入って、日本を勉強したいです。静岡にいろいろな国の人が来るように考えたいですね。
外国人にとって、戸惑うことは、トイレにボタンがありすぎて、どれを押すとよいのか迷ってしまいます。
また横断歩道のある、小さい信号機にはボタンがあって、何に使うのか、わかりませんでした。

静岡県は住みやすいと思います。雪は降らないし、どの施設もぎゅうぎゅうに混んでいません。田舎出身の私にはゆったりした土地柄がいいと思います。

先日故郷に帰った時、お土産にお茶を持って帰りました。苦い、苦い!と母は言いましたが、
健康によいです、と言ったら飲んでくれました。
インドネシアからは白いコーヒー、ルアックというジャコウネコの糞でできたコーヒーをお土産に持って来ました。みんなびっくりして、居酒屋の店長さんは受け取ってくれませんでした。それぞれの国の文化、生活様式は違いますが、親しくなれば、互いに分かり合えると思います。これからもどんどん私の経験した、日本の生活を発信していきたいと思っています。


記:編集ボランティア 邑松 亨子