韓国出身の李 錫泳(イ ソギョン)さん

2018年04月12日

李 錫泳(イ ソギョン)さんについて

李 錫泳(イ ソギョン)さんはJETプログラム(The Japan Exchange and Teaching Programme)で2016年に来日してから静岡滞在は1年10か月になる。現在、静岡ツーリズムビューロー(TSJ)に籍をおき、静岡県の観光振興に取り組んでいます。

Q:日本に来るきっかけは何だったでしょうか?

子供の頃、日本のゲームや漫画をみて、日本語に興味を持つようになりました。高校時代に、第2外国語で日本語を勉強してみたら、勉強が楽しく、大学の専攻を日本語にしました。韓国京畿大学で日本語、日本文学を専攻し、日本語だけではなく、日本の文化、歴史、社会等、多方面から日本のことを勉強しました。将来、自分が今まで勉強してきた知識と経験を活かして日本で働いていきたいと思い、JETプログラムへ参加して静岡にきました。

Q:現在の主な仕事はどんなことですか?

「出前教室」、「訪日教育旅行」、「インバウンド誘客事業」のお仕事をさせていただいております。出前教室は県内の学校や大人向けに、韓国の概要・文化的な違い・学校生活等、申し込みがある学校に訪問し、文化講座を行います。また、海外からの教育旅行、訪日教育旅行で静岡県内の学校に訪問、学校交流を行うことに交流内容の調整、コーディネートする業務を担当しています。
また、静岡県により多くの外国人旅行者がお越しいただくための事業も推進しています。特に日本人が気づきにくい点を掘り下げ、SNSなどを利用して海外からの訪日を計画している人に呼び掛けています。

静岡はどうでしょうか?

「富士山」というのは日本を代表するイメージとして多くの外国人に知られていますが、静岡という地名、また、富士山が静岡に位置していることは殆ど知られていなく、日本の47都道府県というのも外国人にとっては分かりません。静岡には日本一の山「富士山」だけではなく、静岡ならではの、静岡でしか楽しめない自然、食、体験が存在しています。「日本」という国に行って、素敵な体験と旅を楽しみたい海外からの旅行者たちに、静岡が持っている魅力を発信し、静岡のことを堪能していただきたいと思っています。

Q:何を発信したら効果的でしょうか?
静岡は海、山、河が揃っており気候も温暖で自然環境に非常に恵まれています。日本一の緑茶生産地でもあり、わさび、富士宮やきそば、静岡おでん、浜松餃子、うなぎ等地域の特色である食材やグルメも満載です。もちろん、富士山を前に飛行するパラグライダーやサイクリング、ハイキング、キャンピング等、海や山での体験も充実しています。静岡に存在する、静岡でしか味わえない体験、食、旅の魅力を発信していくのが大切だと考えております。
今の時代はインターネットやSNS、メディアを通じて世界中に情報を発信することができます。発信する国によって、効果的な広報手段も違ってきますが、発信したい市場のトレンドを正しく理解・把握した上で、その市場向けの情報を発信していくのが重要だと考えております。
韓国はネット社会と呼ばれるほど、職場だけでなく、インターネットは普段の人の生活に密接しています。たとえば、冬休みの旅行を計画する韓国人は、大半がインターネットを通じて旅先の情報収集、航空券、宿泊の手配、もしくはパッケージツアーの購入を行っています。そういう国柄に合わせて、私は普段、静岡の情報をインターネットを通じて韓国の皆様に発信しています。
静岡の皆様ひとりひとりが自分がいる郷土に誇りを持って、また外国人だからといって、何か特別なことを用意するのではなく、文化的な違いのことを配慮いただいたうえで、皆さんの郷土で世界をお迎えするということが大事ではないでしょうか。

写真について

1. 「富士山」
私は富士山のことが大好きです。この写真は私が直接撮影した写真であり、2016年度NHK富士山写真コンテスト「富士山大好き」部門で入選した作品です。
2. 「仕事場での様子」
ボランティアの通訳として参加した、日本の地域の魅力を知っていただくために訪日した韓国大学生たちが宇津ノ谷峠の明治トンネルを見学している写真です。有名な観光地でもなく、あまり知られていない所ですが、地元の方々が概要・歴史・文化的な価値やお話をしていただくことで、大学生たちも興味を持ち、静岡の魅力を知っていただきました。
③「わさび」
生のわさびは静岡で初めて見て、食べてみました。静岡はわさび栽培の発祥地であり、日本一のわさび生産地でもあることに驚きました。

編集ボランティア:池田 昌弘

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