ムンド・デ・アレグリア(令和二年)

2021年08月04日

実施団体 学校法人 ムンド・デ・アレグリア学校
事業名 歌と踊りを通じた日本語学習支援
助成額 279,000円

 日常、本校児童生徒が母国文化のみに触れているのでは無く、日本語を伴った表現活動にも触れる機会があります。
想像以上の彼らの日本語発語力を知って貰える機会を文化祭に設定し、そのツールとして音楽を選びました。曲は2020年の応援歌として人気の「パプリカ」。歌うだけの緊張感から抜け出し、体でも言葉を表現できる、うってつけの曲でした。
 生徒・日本語教師・母語教師で日本語で歌いながら歌詞の内容把握をし、日本語と母語を比べながら全員で翻訳に取り掛かました。既に既習の言葉を知っている時の生徒の顔は誇らし気でした。
歌詞の内容に絵を描いたり、漢字を当てはめたり、動詞の活用をクイズ形式で行うなど、ただ翻訳するのではなく、多角的にアクセスしたところ、非常に楽しそうな反応が見られました。
日本語と他にどこにもないポルトガル語の歌詞で元気に歌いながら踊る、活き活きとした子供達の表情は、まさに多文化共生だったのではないかと思います。
 コロナ予防のため、残念ながら文化祭に保護者を始め来客をお断りしないといけない事になりましたが、FacebookのLive機能を活用し、子供達の姿を多くの関係者に見て頂くことが出来ました。道路に面した広場で催したこともあり、近隣の方々にも遠巻きながら観て頂けて「上手に日本語も歌えるんだね」とお褒めの言葉をいただきました。何よりも生徒達の「パプリカをもっとを続けたい」という言葉が、彼らの体の中に言語共生の楽しみが花開いたのかなと感じました。