平成28年度 外国人医療支援事業報告

2017年03月31日

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平成25年度に、静岡県内医療機関の外国人受診者対応に関する現状調査を行い、平成26年7月から、静岡県の中部拠点病院として、静岡済生会総合病院へポルトガル語・スペイン語通訳対応の医療通訳者を派遣しています。併せて、外国人集住度や人材に応じた地域別医療通訳体制づくりを進めるため、総合病院を拠点に、静岡県・市町・市町国際交流協会等の相談員や通訳者、関係者・及び医療通訳者が集まり、地域別情報交換会や必要な研修会を開催し、それぞれの地域における外国人受診者の対応についての現状及び課題を共有しました。

中部地域

拠点病院(静岡済生会総合病院)への医療通訳者派遣
医療通訳派遣:毎週金曜日 9時00分~12時00分 (要予約) ポルトガル語・スペイン語対応

拠点病院における医療従事者のための外国人診療における注意点等をテーマとしたセミナーの開催

日時:平成29年1月11日 水曜日 18時00分~19時00分
会場:静岡済生会総合病院 地下講堂
内容:外国人が安心して医療を受けられるために
   外国人診療の課題や注意点、医療通訳の必要性・診療にかかる医療通訳のあり方について
講師:山口ハート国際クリニック 院長 山口 貴司 氏

関係者への課題提起

静岡県多文化共生課が主体となり、静岡県健康福祉部等関係者等と、他県での取り組みなどについて学び、静岡県における外国人医療支援事業の体制づくりを協議した。

西部地域

西部地域は、ポルトガル語、スペイン語の専属通訳者を配置する病院があることから、病院からの要望に応じ、病院関係者及び医療従事者を対象とした研修会を開催した。

磐田市立病院における外国人医療支援にかかる研修会の開催

厚生労働省 外国人患者受入れの拠点病院

日時:平成28年12月22日 木曜日 16時00分~18時30分
講師:国立研究開発法人国立国際医療研究センター病院 感染症対策専門職医療コーディネーター 堀 成美氏

  1. 時間:16時00分~17時00分
    会場:周産期母子医療センター講堂
    内容:医療通訳の誤解やトラブルを減らすため
  2. 時間:17時30分~18時30分
    会場:本館2階講堂
    内容:多文化共生の中での外国人患者への医療支援

浜松医療センターにおける医療通訳者を対象とした研修会の開催

日時:平成29年2月2日 木曜日 17時15分~18時15分
会場:浜松医療センター(2号館3階講堂)
内容:外国人が日本の病院にかかるときに困ること・戸惑うこと
   外国人住民の背景、外国人患者の接し方について紹介
講師:榛原総合病院 臨床修練医 フランシアイブォン カンポスチンチャ 氏

東部地域

東部地域は、ポルトガル語、スペイン語の専属通訳者を配置する病院は1病院のみである。
東部の拠点として、沼津市立病院と医療通訳の必要性や受け入れについて検討した。

沼津市立病院と情報交換会

医療従事者、静岡県担当課、沼津市役所担当課、医療通訳者が集まり、外国人医療支援について情報交換会を開催するとともに、沼津市立病院からの要望に応じて、外国人医療支援について、研修会や勉強会を開催した。
日時:平成29年2月27日 月曜日 18時30分~19時30分
会場:沼津市立病院第3第4会議室

  1. 産婦人科領域で用いる基本的な病名や用語の解説・医師が通訳者に求めることについて
    講師:産婦人科 内藤 成美 氏
  2. 通訳依頼が発生した場合の手順 病院にかかるときの決まり事について
    講師:医療ソーシャルワーカー 樋口 綾 氏
  3. 通訳者・医療関係者との座談会形式の交流会
    医療通訳者へ求めること、反対に医療従事者にお願いしたいことなど情報交換を行った

全体の取り組み

医療通訳者を対象とした専門研修会の開催

静岡市において、医療通訳者経験者等を対象とした研修会を開催した。医療通訳者としての倫理や領域、専門用語等について学んだ。

日時:平成29年2月4日 土曜日 10時30分~16時30分 会場:静岡県観光・国際交流センター共用会議室
講師:MICかながわ医療通訳コーディネーター
基礎講座(日本語)医療通訳の基礎知識、実践講座言語別
実技演習 (タガログ語)(ポルトガル語)

病院からの要請に応じた医療通訳派遣の実施・緊急対応

緊急時や深刻な場面などにおいて、病院からの要請に応じて、連携が進んでいる病院に限り、医療通訳者を派遣した。 派遣件数は、61件。