「富士川楽座」の外国人観光客

2016年11月07日

道の駅『富士川楽座』

東名高速道路富士サービスエリアに隣接する「道の駅『富士川楽座』」は、全国1000近くある「道の駅」の中でトップクラスの売上を誇り、年間訪問客は300万人を超えるそうです。
 大阪・東京を結ぶゴールデンルートの真ん中、富士山のふもとにある「道の駅」ですから立ち寄る外国人観光客も多いだろうと考え、営業企画部長三浦隆慎さんにお話を伺いました。

外国人観光客の状況は?

静岡空港の外国人観光客誘致活動の影響でしょうか。ここ2年ほど中国人観光客を中心に増加しています。最近では、大型客船で清水港に入港した中国人観光客が、バス数台で立ち寄ってくれました。短い滞在時間でしたが1分当たり1万円の売り上げがありました。今後も期待しています。
団体客ばかりではないのですよ。レンタカーに乗ってくるのでしょうか。数名のグループで立ち寄る外国人観光客も多いのです。

情報提供とか誘致対策は?

英語、中国語によるホームページを開設していますが、それ以前に、外国人観光客が独自に情報を集めているということに驚きました。当施設の富士山写真のベストポジションは隠れたところにあるのですが、こちらから案内をしなくても団体客はそちらに押しかけます。また、「ワサビを使った○○のお菓子はありませんか?」と名指しで商品を求めるのです。口コミサイトによる情報でしょうか?
また、お正月、桜やお盆の時期、お祭りなど、よく調べていてそれを楽しみに来日するようです。

売れ筋のお土産は?

爆買いが良く報道されますが、サービスエリアの商品構成が違うためでしょうか。それほど目立ちません。お菓子とかミカンとかすぐ口にできるものが良く売れます。お土産というより自分のために買っているような気がします。
客船でやってきた一行は、ミカンやトマトなど新鮮な地元産品を並べた「産直市場」に関心を示しました。日本の果物や野菜はすぐ口にできる安全なものだと分かっているようでした。

対応に苦慮したことはありましたか?

店頭のパンや果物をわしづかみにしそのまま棚に戻してしまう、フードコートで求めた食べ物をお皿のまま外に持ち出し、車にまで持ち込んでしまうなど、日本のマナーやルールを理解していない行動が多いのですが、注意の仕方に悩みます。

外国人観光客激増の一要因となった円安は昨年6月、1ドル=125円のピークを迎えた後、円高に振れ、現在では1ドル=102円になりました。この影響か、今年3月の中国人訪日観光客はピーク時の半分にまで減少したそうです。高速道路サービスエリアに訪れる外国人観光客はどのように推移していくのでしょうか。

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記:編集ボランティア  杉山 滋敏