留学生が増加しています!!

2024年07月04日

AFC国際学院にインタビュー

コロナも峠を越え、社会も人々も動き始めたこの頃、留学生の増加が目立ちます。県内大学への留学だけでなく、日本語学校に留学し日本語を学ぼうとする若者が増えているのです。インターネットで検索すると、県内の日本語学校は7~8校に上り、そのうちの4校は静岡市にあるので、約半数が静岡市に立地していることになります。
今回は、昨年静岡市駿河区曲金に開校したAFC国際学院(以下「学園」とします。)をお訪ねし、川口隆司校長先生から開校の趣旨や、なぜ静岡市に立地する日本語学校が多いのか、なぜ留学生が静岡市の日本語学校に集まるのかその要因を聞いてみました。川口校長先生は、「日本においては少子化などの影響で人口減少が進んでいます。様々な国から優秀な留学生を受け入れ日本語教育を行うことは、これからの日本社会に大きなプラスになると考えて開校しました」と、開校の目的からお話を進めてくれました。

どこの国の留学生が多いのですか?

アジアの国々からの留学生が大半です。母国で12年の学校教育の課程を修了しているか同等の学歴をもち、かつ入学申請の時点で日本語能力試験N5以上の資格を持つ若者です。学園では進学2年コースと進学1年半コースを設置しています。
現在、ネパール(26名)、スリランカ(13名)、ミャンマー(23名)、バングラディシュ(12名)合計74名の留学生が在校しています。

日本語を学ぶ留学生はどんな目的を持ち、どんな将来を描いて、静岡に来るのでしょうか?

「まず基礎的な日本語を学ぶために学園に入学し、卒業後は自動車技術、ビジネス、IT関連などの専門学校に進む留学生が多く、高度な日本語を習得し大学を目指す留学生もいます。最終的には学んだ知識や技術を武器に働く場所を見つけ、中長期的な日本定着を目指しているのだと思います。」

静岡市に日本語学校が集中する理由は何でしょうか。

「外国の青年が留学を決意するためには、幾つかの環境や条件が必要です。足がかりとなる日本語学校の存在、卒業後の進路となる専門学校や大学等の存在、将来の就職先となる企業や事業所の存在など、留学生が自身の将来を描ける環境が整っていること、留学生生活を支えるアルバイトの存在や安全・安心な居住環境などです。静岡市はこれらが整っていることと、加えて温暖で穏やかな気候と風土は留学生を引き付ける要因となっています。」

特定技能者業種拡大など外国人労働者受け入れ拡大が進んでいます。日本語学習の重要性が高まり、日本語教育の需要も高まります。教育界の対応はどうでしょうか。

「今年4月から日本語教師は国家資格『登録日本語教員』となります。国は高まる日本語教育需要に質の面からも対応しようとしており、教育界はこれに応えていきます。また、県内日本語学校も留学環境が整っている静岡市内に教育施設を整備・拡充し、留学生受け入れ態勢を強化し、増加する日本語教育需要に対応しようとしています。」

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校長先生とのインタビューを終えて玄関に向かう廊下の窓ガラス越しに、授業に集中する留学生の後ろ姿が見えました。彼、彼女はどんな夢を見ていて、これからどんな進路を進むのでしょうか。静岡で夢が叶うようにと祈りました。

                      記 ボランティア編集員 杉山滋敏