特集「世界から見た驚き日本文化」 Vol.6 はたらきかたに ついて

日本に ながく すんでいる けど、
生活で わからない ことは ありますか？
外国人の みなさんが ききたい ことに こたえます。

正社員と 正社員じゃない社員で いちばん ちがうことは、 いつまで はたらくかを 自分で きめるか 会社が きめる かと いう ことです。
会社は 正社員を 簡単に クビにする ことは できません。
だから 正社員は 定年（60～65歳）まで はたらく ことが できます。
そして、正社員は やめたく なった ときに、やめる ことも できます。

正社員じゃない ひとが 会社で はたらく ばあい、いちばん ながくて 1年だけ おなじ 会社で はたらく 契約（会社と 約束する こと）を します。
1年より ながく はたらきたい ばあいは、会社と また 契約を します。
でも、会社が 「契約が おわったので 会社を やめてください」と いった ばあいは、会社を やめなければ いけません。
また、契約で はたらいている あいだは、会社を 簡単に やめることは できません。

自分が どんな 契約をして はたらいているか、もう いちど よく しらべて ください。

会社で 正社員として はたらく ばあい、あなたには いい ことが あります。

教育研修期間という あいだは、会社が 仕事の やりかたを おしえてくれます。

資格や 免許（危険物取扱、大型免許、フォークリフト）を とる ために、会社が お金を だして くれます。

給料は、普通の 給料（基本給）の ほかにも、手当という お金を もらうことが できます。

家族手当は 家族が いる ひとが もらう お金です。
通勤手当は 会社に いく ための 車や 電車・バスに かかる お金です。
住宅手当は アパートや マンションの 家賃などです。

その 会社で ながく はたらく ひとは、給料が すこしずつ たかく なります。
ボーナスや 会社を やめた ときに もらう お金（退職金）も あります。
仕事を やすんでも その日の 給料が もらえる 有給休暇も あります。

正社員じゃない ひとは 会社に はいる ときに、1時間で いくらの 給料を もらうか（時給）を きめます。
1か月の 給料は 「はたらいた 時間　× 時給（～円）」の お金を もらいます。
残業を した ときは、給料が おおく なります。

毎月 はたらく ひとの 銀行に はいる お金は 「手取り」と いいます。
1か月の 手取りは、正社員の ほうが すくない かもしれません。
それは、いろいろな お金を 給料から はらって、その のこりが 正社員の 手取りに なるから です。
正社員は 給料から 社会保険（健康保険や厚生年金）や 雇用保険、労災保険の お金などを はらいます。
でも、正社員じゃない ひとも 自分で 健康保険や 年金の お金を はらうので、正社員と 正社員じゃない ひとで 手取りの お金だけを くらべては いけません。
家を かいたい とき、正社員は 会社の 住宅ローンなどを つかうことも できます。

正社員に なると、よくない ことも あります。

めんどうくさいと おもう ひとも います。
いままでと 仕事の かんがえかたを かえなければ いけません。

ながく 何年も その 会社で はたらかなくては いけません。
自分の 国へ かえる ために 会社を やめて、また 日本に もどってきて おなじ 会社で はたらく ことは できません。
たかい 給料を もらいたくて 何回も 会社を かえる ひとは、正社員に なる ことは むずかしいです。

たくさん お金が ほしくても、2つの 会社で はたらく ことは できません。
また、厚生年金の お金を はらうので、給料として もらう お金は すくなく なります。

日本語も 必要です。資格や 免許を とる ために 勉強しなければ いけません。
仕事に なれた ひとは、その 会社の なかで ほかの 仕事を したり あたらしい ひとに 仕事を おしえたり するかも しれません。
日本語で ぶんを よんだり かいたり する ことが おおく なります。朝礼などで みんなの まえで はなす ことも あります。

会社を やすみたい ときは、自分で 会社に 連絡します。
有休休暇で 仕事を やすむ ときは、紙を かいて だします。
会社の ひとと みんなで 旅行を したり、パーティーを したり することも あります（※あまり すきじゃない ひとでも）。

正社員に なる ことを かんがえて ください。

これから 日本に ながく すんで、おなじ 会社で みんなに しんじて もらいながら 仕事をしたい ひと、自分と 家族を まもる ために はたらきたい ひと、いい 生活の ために はたらきたい ひとは、正社員に なる ことを かんがえて ください。
あなたが ながく しっかりした 仕事を することで、家族も 安心して 生活する ことが できます。

学校を でて すぐに しっかりした 仕事を するために 勉強は 大事です。
それを 子どもに おしえて あげて ください。
みなさんも 子どもの 夢の ために がんばりましょう。

あなたが 正社員として はたらいて いれば、会社で いろいろ おしえて くれる ひとや いっしょに がんばる 仲間を 大事に おもう ように なります。
そして いい しごとを することで、会社は あなたに もっと 大事な 仕事と いい 給料を くれます。
あなたの ほかに あなたは いません。そんな 会社の ひとに なりましょう。
あなたには きっと あたらしい なかまと、あなたの ための 場所が あります。

2017年10月  冨田貴子