特集「世界から見た驚き日本文化」 Vol.4 交通

2016年07月01日

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日本に長くいるのにわからないことがありませんか。そんな外国人の困ったにお答えします。

最近、車の免許を取りました。交通ルールについて教えてください。
ハザードやパッシングの意味もよくわかりません。

 

車で移動していると自動車を運転している外国人をよく見かけます。自転車に乗っているのは学生か実習生が多いように思います。

母国で免許を取って日本で書き換えたい人は運転免許センターに必要な書類を出して審査を受けなければなりません。

あなたが過去に日本の免許証を持っていたり、母国が日本と条約を結んでいたりする場合は、学科試験を免除されることがあります。

日本の公認自動車教習所で勉強をしたり、自分で勉強したりして試験を受ける人は運転免許センターで実技試験や学科試験を受けなければなりません。試験を受ける人のために日本語や英語、ポルトガル語、中国語の問題が用意されています。

 

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免許を取ったらくれぐれも安全運転でお願いします。車を買ったら自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)に入ることになりますが、任意保険に入ることも忘れないようにしましょう。

警察によると、事故が多いのは追突(後ろからぶつかる)と 出会い頭(交差点で右や左からぶつかる)の事故だそうです。車間距離が短いと前の車が急に止まったとき、危ないです。また信号のない交差点で一時停止をしなかったり、左右をよく見なかったりすると事故が起きます。昨日は大丈夫だったかもしれないけれど、今日は自転車や人がいるかもしれません。「あっ」と思ったらもう遅いのです。

 

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車は歩行者が横断歩道で待っていたら、一時停止しなければなりません。自転車も左側通行をして歩行者の安全を守ることが義務付けられています。

また、酒を飲んで運転してはいけません。違反すると厳しい罰則があります。運転した本人への罰則だけでなく、お酒を提供した人や一緒に車に乗っていた人、車を提供した人にも罰則があります。

 

外国に比べてクラクションを聞くことが少ないのは、むやみに鳴らすと罰金を取られるからです。前の車が発進しないとか、割り込みをされたとかでクラクションを鳴らす人がいますがルール違反なので止めましょう。

ハザードは緊急に駐停車するとき、他の車を引っ張ってゆっくり走るときに使いますが、高速道路が渋滞していて最後尾についた車が後続車に「スピードを落とせ」という意味でつけたり、大型車がバックしたいとき、大雨や霧の中を走るときにつけたりします。また、道を譲ってくれた車に「ありがとう」の気持ちですることもあります。

パッシングは前からくる車にされたら警察が「ネズミ捕り(スピード違反の取締り)」や「検問」をしていると教えてくれているかもしれません。あなたの「ヘッドライトが眩しい」の意味かもしれません。交差点でするときは「道を譲りたい」や横断歩道の近くなら「歩行者がいるから止まって」という意味、後ろからくる車がパッシングをしたら「どけ!」という意味です。 言葉を使わない意志表示ですから、正しくその意味を捉えるのは難しいかもしれませんね。

 

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もっと詳しく知りたい場合は、生活ガイド「交通」を読んでください。
リンク:http://www.sir.or.jp/multiculture/useful/detail/id=495

2016年5月  冨田貴子