特集「世界から見た驚き日本文化」 Vol.6 働き方

2017年03月29日

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日本に長くいるのにわからないことがありませんか。そんな外国人の困ったにお答えします。

あなたは今、会社ではどのような身分の社員ですか。
日本の会社には、正規社員(いわゆる正社員)と非正規社員があります。
非正規社員は、アルバイト、パートタイマー、契約社員、臨時社員、派遣社員などです。

 

正社員と非正規社員との一番大きな違いは、働き続ける期間を自分で決められるか、会社が決めるか、ということです。
会社は正社員を雇ったら簡単に辞めさせることができません。あなたは定年まで勤めることができます。そしてもしあなたが辞めたくなったら辞めることができます。

会社は非正規社員を雇う場合、雇用期間を一番長くても1年と決めています。そしてその契約を毎年、見直すのです。たとえ長く勤めたいと思っても、会社に「契約期間が終わったので辞めてください」と言われたら従わなければなりません。また、契約期間の途中で辞めたくなっても簡単に辞めることができません。

この機会に自分がどんな契約をして働いているか、もう一度見直してください。

会社があなたを正社員として雇ったら、あなたにはメリットがあります。

仕事を教えてくれる教育研修期間があります。

資格や免許(危険物取扱、大型免許、フォークリフト)を取得するのに会社がお金を出してくれます。

給料では、基本給と手当(家族手当、通勤手当、住宅手当)がつきます。

給料は少しずつ上がっていきますし、ボーナスや辞めた時の退職金があります。有給休暇(休んでもその日の給料が保証されている)もあります。

非正規社員は契約の時に1時間いくらと決められたら、それに働いた時間数をかけた金額がもらえます。残業をすればそれだけ給料が増えます。

1か月の手取り(実際にあなたの口座に振り込まれる金額)を見ると正社員のほうが少ないかもしれません。それは社会保険(健康保険や厚生年金)や雇用保険、労災保険の保険料など会社を通じて先に支払っているからです。しかし、非正規社員も自分の財布から健康保険や年金の保険料を支払わなければならないので、手取りだけを比べてはいけません。家を建てたいという希望がある正社員は会社で住宅ローンなども優遇してくれます。

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正社員になるとデメリットもあります。

面倒くさいと考える人もいます。今までと働くことに対する考え方を変えなければなりません。

長く働くことを要求されます。帰国するために会社を辞めて、再来日したらまた雇ってもらうということはできません。給料が少しでも高い会社へ移りたい人には向いていません。

給料が安いからと言って、「他の会社でも働く」ということはできません。また、給料が減るからと言って、「厚生年金に入りたくない」ということもできません。

日本語の力も必要です。資格や免許を取るために勉強しなければなりません。仕事に慣れてきたら、別の仕事を与えられたり他の人に教えたりするかもしれません。日報や企画書など日本語を読んだり書いたりすることが増えます。朝礼などでみんなの前で話すこともあるでしょう。

会社を休みたい時は、自分で会社に連絡をします。有休を使うときは書類を出します。会社の同僚との旅行や忘年会、親睦会などの集まりにも出なければなりません。

ぜひ正社員になることを考えてください。

これから日本に長く住んで、同じ会社で責任をもって働きたい人、自分と家族を守るために働きたい人、良い暮らしをするために働きたい人は、ぜひ正社員になることを考えてください。あなたが安定した仕事をすれば家族も安心して過ごせます。

子どもにも学校でしっかり勉強をさせ、日本人の子どもと同じように新卒(高校や大学を出てすぐに就職をする)で正社員になるように教育してください。子どもの夢を応援してあげましょう。

あなたが正社員として働いていれば、会社でいろいろ教えてくれる先輩や共に頑張る仲間を大事に思うようになります。そして責任を持って働けば、会社も信用し昇進をさせてくれます。他の人に置き換えられないオンリーワンの会社人になりましょう。あなたにはきっと新しいコミュニティーがあり居場所があります。

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2016年11月  冨田貴子