カンボジアで教育行政官を務めるシン・ナブットさん

2016年01月23日

カンボジアから教育行政の若手研修生来静

2014年、11月3日から3週間、静岡県の招きでカンボジアから教育研修生が静岡にやってきました。
カンボジアの首都プノンペンに次ぐ都市である・バッタンバンの教育行政官を務めるシン・ナブットさん。ナブットさんは2014年より開始された、「静岡-カンボジア青年海外協力隊派遣プロジェクト」にて派遣されている青年海外協力隊のパートナー。静岡の教育現場、教育行政の実態を熱心に視察されました。3週間の研修を終えてその成果を聞きました。


■静岡は初めてですか?
海外に出るのは初めてです。できるだけ多くのことを見聞きし、私だけでなく、多くの仲間にも日本の進んだ社会、教育システムを伝えたいと思っています。

■専門である理系の教育についてどんな感想をお持ちですか?
学校教育現場だけでなく、社会のいろんなところで、理数科の教育をめざしていることがよくわかりました。日本の組織だった教育システムについて学ぶところがたくさんありました。

■カンボジアの教育に何が必要ですか?
まずコミュニケーションの力、英語を中心として外国人ともしっかりコミュニケーションがとれること、次にITの活用、社会のいろんな分野で使われていますが、これを有効なツールとして、もっと使いこなせていけたらと思います。 それに、やはり一般教養知識も大切です。 これらを理解し発展させていくのはやはり教育が基本です。

■いま言われたことはカンボジアだけでなく、日本でも同じですね。
教育の重要さはどこでもいつの時代でも同じなのかもしれません。
私は、静岡での経験を出来れば教育関係などのホームページで仲間と共有したいです。英語で書かれていれば、同僚にも紹介することができるし、交流のキッカケになればと思います。

■日本の社会はどうですか?
静岡の街は大変きれいです。郊外に行っても、道路にゴミひとつありません。
東京では歩行者天国を見ました。 道路に車が走っていないで歩行者が楽しんでいる姿は驚きです。 
新幹線でも、東京スカイツリー入口でも、日本人はキチット列を作って並びます。新幹線は正確で早く、大変便利な交通手段です。それを実現するのは単にハードだけで完成しているというわけではないのですね。

■それには教育が?
そうです。カンボジアは長い不幸な時代(ポルポト政権時代)を経て、1980年代から再出発した若い国です。すぐ日本のような国になることは出来ませんが、それに一歩ずつ近づける努力が必要です。 私ができることは小さいです。だから一人でも多くの同僚に静岡での経験を知ってもらい、カンボジアと静岡の交流ができるきっかけができたらと思います。


どうかこれからもカンボジアと日本や静岡の関係が発展していくことを願っています。ありがとうございました。

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記:編集ボランティア 池田 昌弘