令和4年度静岡県災害時外国語ボランティア研修会「吉田町の防災まちづくりと災害時の対応について」

2022年11月30日

 

静岡県は、県内で大規模災害が発生した際に、外国人県民に寄り添い、多言語で通訳や翻訳の支援を行う「災害時外国語ボランティア」を育成しています。11月13日(日)に吉田町で開催した、災害時外国語ボランティア研修会について報告します。

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日時:令和4年11月13日(日) 13時30分~15時30分
場所:健康福祉センター(はぁとふる)2階研修室
参加者:23名
 

当日は、災害時外国語ボランティア登録者、活動に関心のある方、吉田町国際交流協会会員、吉田町で働く外国人など23名の方に参加していただきました。
まず災害時外国語ボランティアの活動について説明したあと、吉田町防災課から「吉田町の防災まちづくりと災害時の対応について」と題して講義いただきました。吉田町は防災まちづくりの推進を掲げて、他地域に先駆けた津波ハザードマップの作成、津波避難タワーや防潮堤の整備をはじめ、様々な対策を行っていることを紹介していただき、避難についての知識や災害情報の取り方などについても説明していただきました。災害時の対応については、自分自身の身を守る「自助」、地域やコミュニティで協力して助け合う「共助」の大切さや、ハザードマップなどを基に避難行動について事前に確認し、必要な物を自分で用意しておくこと、外国人の方も地域の活動に積極的に参加していただき、正しい防災情報を伝えることなどが大切だと教えていただきました。

後半はグループディスカッションを行い、和気あいあいとした雰囲気の中、活発な意見交換が行われました。参加した外国人住民からは、日本では母国で経験したことがない災害があるのでどのような対策をしたらよいかイメージが湧かない、台風の時に携帯のアラームがなったが意味が分からなくて怖かった、災害時に避難したらよいかどうかは周りの日本人の行動を見て判断している、といった声がありました。それらの声を基にどんな対策や準備が必要かについても話し合い、多言語ややさしい日本語で、災害情報をわかりやすく集約した資料を作成してほしい、普段から地域の日本人と外国人がコミュニケーションを取り、災害時に相談できる関係を作っておくことが大切だといった意見が挙がりました。災害時に外国人がどんなことに困るのか、ボランティアや地域の方はどんな支援が出来るのか、などについて考える良い機会とすることができました。

参加者の方からは、外国の方と災害について話す機会があまりないのでこういう機会はありがたかった、今日の研修会の内容を外国人に伝えていきたい、避難について知らないことが多かった、通訳ボランティアとしてできることを常に考えたい、といった感想がありました。