静岡県外国語ボランティア研修会(西部)

2019年10月24日

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令和元年9月8日(日)に袋井市総合センター会議室において静岡県外国語ボランティア研修会を開催しました。午前に「災害時多言語支援」(災害時多言語ボランティア研修会)、午後は「ラグビーとおもてなし英語」(外国語ボランティアバンク研修会)をテーマに行いました。

災害時多言語ボランティア研修会(災害時多言語支援)

外国人住民の方も交えながら合計38名の方が参加し、災害時における外国人支援について、学びました。
最初に、静岡県が設置する「静岡県災害時多言語支援センター」からの依頼に基づき活動する災害時外国語ボランティアの活動内容と、地元袋井市の防災体制について、説明を行いました。
そして、「災害時に外国人が直面する課題と災害時外国人支援の心構え」と題して、明治学院大学教養教育センター 長谷部美佳先生を講師に迎え、講義と演習を行いました。

災害時には、地震を経験したことのない外国人が4割。普段は日本語が流暢でも、「やさしい日本語の活用が望ましいというお話事例として、東日本大震災では「高台へ避難してください」という情報が外国人には伝わりにくかった事例を紹介。「高台」→「高い所」、「避難」→「逃げてください。」と言い換えたほうが外国人には伝わりやすいなど説明がありました。
外国人の持つ社会的、文化的背景を理解し、尊重することが重要であることから、外国人とコミュニケーションをとるボランティアの心得として、「傾聴」について説明がありました。「傾聴」のポイントは、「あなたのことをこのように受け止めましたが、よかったですか」という確認の姿勢を持つこと。外国人の支援には、共感的な聞き方を身につけることが必要だということです。
講義の後に、グループ毎に、外国人住民から聞き取りを行い、実際に参加者の皆様に「傾聴」を実践していただきました。
「傾聴」は思ったよりむずかしいスキルであることを実感しながら、習得する大切さや支援活動においては必要なスキルであることを理解されていました。

参加いただいた皆様からは「傾聴ということとを普段意識することがないので、意識するようにしたら、外国人出身の災害に対する感じ方や考えをいつもより深く理解できた。」外国人の参加者の方からは「災害食の準備や避難の確認など、色々勉強になりました。」などの感想をいただきました。
最後に、非常食を参加者の皆様に試食していただき閉会となりました。

外国語ボランティアバンク研修会(ラグビーとおもてなし英語)

8日(日)の午後には、同じ会場で「外国語ボランティアバンク研修会」を開催しました。国際イベントを控えているのでどなたでも参加できる研修会として参加者を募集したところ、外国語ボランティアバンク登録者を中心に応募があり、当日は45名の方に参加いただきました。
2部構成の第1部は「いまさら聞けない、でもまだ間に合う『ラグビーとは』~試合の見どころとルール&レガシー」と題して、一般社団法人アザレア・スポーツクラブ理事・事務局長 山口祐二さんによる講演でした。ラグビールールやラグビーワールドドカップ2019(W杯)の特徴を英語と日本語を交えながら説明をしていただきました。
ラグビーのルールでは、ポジションの名前、得点方法、オフサイドなど普段なじみの薄い競技ルールの説明があり、また、今回のW杯は、「アジア地区」「ラグビー伝統国以外」で初開催、さらに、ラグビー7人制がオリンピック正式種目登録(2016年)後で初の大会になるそうです。こんな初めて尽くしの大会が静岡で開催されるとはすごいですね。

第2部では「伝えたいおもてなしの心~英語で声をかけよう~」と題して静岡市で通訳・観光案内の活動を行っているNPO法人「VOIS」によるワークショップを行いました。参加者は相手を変えて質問するアイスブレイキングの後、グループに分かれておもてなしの心で外国人に声をかけ、観光案内や特産品紹介を想定したワークショップを行いました。
今回の研修に参加した方からは、「講師との質疑もあり、ラグビールールが理解できた。」「静岡の特産品の説明の仕方などとても役に立った」などの感想がありました。

次回の外国語ボランティアバンク研修会は静岡県の東部地区で開催する予定です。詳しくは情報誌の表紙にお知らせしていますので、ぜひご参加ください。