平成27年度 外国人技能実習生等のための地域連携日本語教室

2017年01月24日

イメージ画像

 

当協会では、日本企業で働く外国人社員や外国人技能実習生等の増加に伴い、日本人社員・外国人社員等・日本語支援者の三者の連携強化を支援するとともに、外国人が地域社会から孤立しないようにするための日本語教室を実施しています。

また、日本企業で働く外国人社員に日本語習得や生活文化への適応が求められる一方、受け入れ側である日本人社員の異文化理解やコミュニケーションスキルが必須となり、円滑に業務を遂行する上でもお互いの相互理解が欠かせません。こうした事情をふまえ、当協会では、日本人社員を対象とした「やさしい日本語」研修会も実施しています。

三共食品株式会社(焼津市)

日常生活で使うコミュニケーションだけでなく研修上理解しなければならない企業内衛生面のルール、地震が起きたときの避難場所や防災などについて学びました。また、日本文化に触れる機会として、浴衣の着付け体験日を設けたところ、女性の学習者ということもあって大変盛り上がりました。日本人社員の方にも日本語教室に参加していただき、教室運営に協力していただきました。

 

写真

開催期間 2014年4月5日~6月14日 全9回
会場 企業内会議室
学習者 中国人実習生 8名

(株)協和アルテック(函南町)

実習生たちは三交代シフトで夜勤があり、なかなか日本語学習に時間が割けない中、真面目に宿題もこなし意欲的に日本語教室に参加しました。開催期間中に台風や地震もあったので、どのようなことに気をつけなければいけないか、避難場所や日頃の備えについて学ぶ機会も設けました。学習したことを生活の中で使う機会を増やすために、地域イベントへの参加など、多くの日本人と接点をもつことが期待されます。

 

写真

開催期間 2014年9月1日~11月3日 全10回
会場 企業内会議室
学習者 インドネシア人実習生 5名

ユニクラフトナグラ(株)(湖西市)

企業より昨年の日本語教室を評価していただき、新しく来日した実習生を対象に日本語指導を継続実施しました。ロールプレイを取り入れ表現方法を増やす練習や読み書きを中心に日本語指導が行われました。課外活動では、道を尋ねたり、目にした看板の漢字を題材に身の回りにある日本語を学んだりしました。最終日には、昨年に引き続き実習生たちの現場上司に参加していただき、「スピーチコンテスト」を行いました。初回から比べると全員の発話量が増え成長が感じられました。

 

写真

開催期間 2015年1月11日~3月14日 全10回
会場 企業内会議室
学習者 インドネシア人実習生 6名

企業版やさしい日本語研修会

実習生に指導する上司や関係のある日本人社員に対して、NPO法人浜松日本語日本文化研究会代表の加藤庸子氏より、外国人にとってどういった日本語が難しいか、外国人従業員へ指示をだすときにはどういった点に気をつけなければいけないか、これまでの日本語指導の経験をふまえて具体的に例を挙げてお話しいただきました。そして、日本人社員のみなさんからも実習生とコミュニケーションを図る際に困ったと感じる場面や、日頃どのように意思疎通を図っているかなどについて実例を挙げていただきました。現場では、作業で守らなければいけないことの理由や過程の説明がしっかり理解できないことからの間違いや人間関係の悪化が生じていることなどが挙げられ、講師からはポケットメモを持たせたり、返事ではなく説明をさせて理解しているか確認をすること、一言声をかけて褒めることを忘れずに、等というアドバイスがありました。

 

写真