海外技術研修員

2020年04月08日

タミ・マエダ・サトウさん(ブラジル出身)

令和2年1月22日から約3週間、静岡県海外技術研修員としてブラジルのタミ・マエダ・サトウさんが静岡に滞在しました。タミさんは「人事、社内コミュニケーション、マーケティング」をテーマとして静岡市内の「鈴与株式会社」で研修をしたほか、県内各地を訪れました。タミさんのレポートの抜粋をご紹介します。

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私の研修の目的は、日本企業の各種制度、日本企業とブラジルの企業(ブラジルに支店を持つ日本企業)の違い、また、仕事のスタイルや日本ならでは組織文化を理解することでした。この数年、日本人駐在員と一緒にサンパウロで働いてきた私にとって、日本人の習慣や考え方を理解することは、自身が日系三世であることとあわせ、とても大切なことと考えました。

鈴与株式会社での研修期間は8日間で、人財開発部(能力開発)、人財採用部(新卒、キャリア採用)など、管理部門を中心に各部署の役割や業務の説明を受けました。
また、鈴与グループ企業である他の会社の人事担当者と話をする機会もありました。会社によって求める人材が異なるので、採用手法や研修・管理の戦略が異なることが分かりました。また、そのほか、静岡県内企業の人事担当者が集まるセミナーや、東京都の田町で実施した大学生向けの採用イベントにも同行しました。

社内では、どの部署においても好意的に受け入れていただき、それぞれ有益な話ができました。各部署の機能や日々の仕事の問題だけではなく、ブラジル人と日本人の行動や振る舞いの違いや仕事に関する意識、また、同僚だけでなく上司と部下が相互に敬意を払い、尊重することを意識しているように感じました。特に印象的だったのは、日本人は社内・社外に関わらず、また、その対象が法人でも個人でもクライアントの立場に立って考えることを大事にしていることで、製品やサービスを売ることだけでなく、「信頼を提供する」ことの大切さを理解しました。

今回は企業研修のほかに、曾祖母が生まれた静岡県を知る機会も与えていただきました。富士宮市の静岡県富士山世界遺産センター、富士山本宮浅間大社を訪問、また、浜松市のお菓子工場を見学し、龍潭寺で井伊家と徳川家康の歴史も学びました。そのほか、久能山のいちご狩り、静岡市内で緑茶の試飲も体験しました。
今回、この貴重な経験をさせていただき本当に感謝しています。仕事や職業、文化の観点から新しい知識、新しい視野などの多くの学びを得ることができました。更には、見知らぬ場所を知り、新しい友達と出会い、美味しい料理を味わうことができました。私がこの3週間で得た経験は、生涯持ち続ける思い出となるでしょう。