令和6年3月に、2年生のときから日本語教室に出席していた4年生の生徒2名が卒業しました。3年前から始めた北高の日本語教室ですが、出席率が安定しない中でも、この2人が核になってくれたおかげで続けてくることができたと感じています。勉強熱心な生徒達で、2人とも卒業までに日本語能力試験(JLPT)2級に合格することができました。また、彼らは在学中に自動車の運転免許も取得していましたが、そのための勉強を日本語でしていたのが印象的でした。子どもの時に日本に来た外国ルーツの大人の中には、言語の問題で運転免許を取るのが難しい人もいるだろうと気づかされました。この2人は、正社員として工場に就職しました。真面目な彼らですから、長く働いてくれるものと期待しています。
令和5年度の1年生は、出席していた3名共に日本生まれです。日本の学校生活に慣れているためか、「補習」のようなイメージで日本語教室に来るのを習慣化することができたのは、令和5年度の成果です。彼らは、学習言語の問題は抱えているものの、生活言語としての日本語には全く問題がないため、当初本人達にも先生方にも、日本語教室に出席する必要性を理解してもらうのが大変でした。「進路ワークブック」を実施し、卒業後の進路はもちろん、今後も日本で生活していくことを考えたときに、JLPTに合格していることはメリットがあると伝えました。この3人も、昨年12月の試験を受験し、「国語が一番得意」と話す2人は2級、もう1人は3級に合格することができました。
日本語教室を始めてから3年経って、やっと小さな成果を重ねることができたと感じた1年でした。
にほんごNPO 岡田理江
令和2年度から始まった誠恵高等学校での『高校生のための日本語クラス』は、令和5年度も無事に開講され、一年生を中心に様々な国や地域にルーツを持つ生徒たちが毎回10名程度参加し、新鮮なスタートを切ることができました。令和5年度は、日本語能力の差を考慮し、個別指導を重視した授業を行いました。
1学期は、高校生のための日本語学習教材「オレンジドリル」を使用し、会話文やまとまった文章を通してN3レベルの語彙や文法を学びました。日本語が得意な生徒は読解問題だけでなく、漢字問題なども自分で進め、初級レベルの生徒は質問しながら読解問題に取り組みました。同じ題材の問題を扱うことで、共通の話題について議論することができました。
2学期は、日本語能力試験(JLPT)対策のオリジナル教材N4~N2レベルの内容に取り組みました。結果、12月の試験を受験した2名は、見事に合格しました。
3学期、最後の授業では誠恵高校出身で大学に進学したフィリピン出身の先輩が進路の話をしに来てくれました。進路の決め方や勉強方法について話を聞き、生徒たちは興味深く耳を傾けていました。また、10年後に素敵な大人になるために今何が必要かを考える時間を設けたところ、生徒たちからは目標を決めて勉強を頑張りたい、家事を手伝いたい、失敗しても挑戦したい等の声が聞かれました。
令和6年度は参加人数が減少しましたが、専門学校や大学への進学を考えている生徒が多く、今後さらにJLPT合格の重要性が増すと考えています。日本語クラスでも、これらの対策を強化していきます。しかし、授業が楽しくなければ意味がありません。目標は生徒たちが不自由なく学校生活を送れるような日本語力を養うことです。その目標に向けて、楽しい授業を提供するよう努めてまいります。
Grandeur Global Academy沼津校 大石舞