2023年度 日本語教室(浜松北高定時制、誠恵高校)

2024年04月01日

静岡県立浜松北高校定時制(浜松市)

2023年度も、浜松北高には外国籍の生徒が数名入学しました。4月の日本語教室スタート時には、その多くが参加してくれました。彼らは幼少期から日本に滞在しているため、会話力は全く問題ありません。「日本語」を学習することの必要性を感じていない彼らに何を提示していけば良いだろうかと考えながらのスタートになりました。

 昨年度末に外国につながる高校生が進路を考えるための教材「高校生のための進路ワークブック」を作成しました。自分の進路を決めることで日本語学習の目標を明確にできるのではないかと考えて作成した教材です。北高の生徒達にも、高校生活に慣れて、5月の中間テストが終わった頃にワークブックを実施しようと考えていたのですが、その頃から、彼らは日本語教室に姿を見せなくなってしまいました。日本語教室では、まずは出席を促そうとアルバイトの応募の仕方やオレンジドリル、在籍クラスの漢字学習など様々な日本語学習を提示していましたが、明確な目的が無い学習は出席意欲につながらないことを痛感させられました。

 また、先生から生徒への声掛けは学習動機にとても影響があると思いますが、特に日本語力がある生徒への日本語学習の必要性について先生方にお伝えしきれていなかったと感じています。社会人になったときに高い日本語力を身に付けていることの重要性をお伝えし、今後、なるべく多くの生徒に進路ワークブックを実施できるよう働きかけていきたいと考えています。

にほんごNPO 岡田理江

誠恵高校(沼津市)

外国につながる生徒たちの日本語力向上を目指して、2021年度から始めた誠恵高校での日本語クラスですが、2022年度は対象となりそうな生徒が多く入学したということもあり、2年目決行となりました。

しかし、初回のクラスに集まった1年生は、流暢な日本語を操り、語学力に関しては問題なく高校生活も日常生活も送れているという生徒がほとんどで、こちらで用意したレベルチェックのテストも、ものの数分でほぼ満点の回答を提出。インタービューをしても、「日本人の友だちもいるし、普通に高校生活楽しんでいます」という生徒ばかり。

ということで、当初の予定から方針を変え、全学年で日本語のレッスンを希望している生徒に、その人がやりたいものを提供する、というスタイルで行うこととなりました。

結果、一昨年度の日本語クラスに参加していた2年生、3年生が数名、それぞれ漢字のテキストをやったり、日本語能力試験の練習問題をやったりするなど、少ない人数でまったりのんびり、ゆるい雰囲気での1年間となりました。

そんな2022年度、最後の日本語クラスの日は、既に県内の大学への進学が決まったフィリピン出身の生徒2人が参加。そして私たちが用意した教材は「将来のために、若者がしなければならないこと」という読み物をもとに、進学してから将来を見据えていろいろなことにチャレンジしよう、という話をさせていただきました。

大学での勉強の話、これから自分がしたいことについての話、読み物を通して最後にいろいろなことをじっくり考える時間を持つことができ、2人の生徒も充実した表情でこの日本語クラスを締めくくることができたようです。

高校を巣立ち、大学生になってこれからどんな道を彼らは歩んでいくのだろうと思いをはせつつ、今年度もすでに誠恵高校での日本語クラスが始まっています。日本で暮らす海外ルーツの子どもたちが充実した日々を送れるように、私たちの挑戦は続きます。

Grandeur Global Academy 沼津校 渡辺寛成 藪下千尋