令和7年度 留学生就職支援講座「静岡県企業について」

2025年12月01日

静岡県国際交流協会ではふじのくに地域・大学コンソーシアムからの委託を受けて県内企業に就職を希望する留学生に対し、就職に必要な知識やマナーの習得、静岡県の産業や企業についての理解を深めるための就職支援講座を実施しています。

その中の1つ、「静岡県企業」について報告をします。

「静岡県企業について」

中部

  • 講師:静岡鉄道株式会社
    人事部 人財採用課  神村 海里 氏 総務部 デジタル管理課 シュリバスタブ アスタ氏
  • 日時:8月8日 金曜日 10時30分~12時00分
  • 場所:B-nest 静岡市産学交流センター 会議室1・2
  • 受講者数:11名

株式会社静岡鉄道(以下静岡鉄道、敬称略)は、静鉄グループの一社で、鉄道沿線に住む人々の生活を豊かにすることを目指し、幅広い事業を展開しています。今回は人事部の神村海里氏とインド出身で総務部のシュリバスタブ アスタ氏にお越しいただき、まず初めに自己紹介いただいた後、企業の強みや目指すもの、入社後のキャリアパスなどについてお話しいただきました。

静岡鉄道は不動産やビジネスホテルなど生活に密着した多事業展開を通して、暮らしを豊かにする「まちづくり」を行っています。鉄道で有責事故60年間ゼロという安全、安心が基盤にあるからこそ、新たな事業に果敢に挑戦できるフィールドがあるとお話しいただきました。続いて、入社後の働き方とキャリアパスについての説明がありました。採用にはゼネラリスト(総合職)とエキスパート(専門職)の2種類があり、前者はキャリアの出発点に様々な可能性があり、その人にしかないキャリア形成が可能である一方、後者は専門性が求められ、特定の分野のプロフェッショナルになることができます。入社後にゼネラリストからエキスパートへ、またはその反対にコース転換もできるとのことです。最後に、静鉄グループが目指すものは事業の健全な成長と社員のウェルビーイング向上であり、互いを尊重しながら自分の考えと意思をしっかり持てる人を育成していると説明いただきました。

その後、神村氏からアスタ氏への一問一答形式で、日本に来たきっかけや転職後の変化、現在の業務内容などについてご説明いただきました。デジタル関連の前職の経験を活かし、社内ツールの管理と標準化などを行っていて、今後も習得したいスキルがたくさんあるそうです。参加者からの質疑応答では、日本に来た当初は知り合いがおらず苦労したが、チームの同僚が家電の買い物を手伝ってくれたというエピソードを交えながら、チームメンバーとよい関係を築けているとお話しいただきました。最後に、アスタ氏から学生に対する「日本で初めての仕事に求めるものは?」という問いかけの中で、ワークライフバランスやチームワークの大切さをお話しいただき、講義は終了しました。

参加した留学生からは、「企業について詳しく聞くことができ、静鉄の魅力が伝わってきた」、「地域に信頼される企業であることがわかった」、「留学生卒業生にもフレンドリーな雰囲気を感じた」などの感想が寄せられました。

この講座をきっかけに県内の企業に関心を持ち、県内で働く留学生が増えることを願っています。

西部

  • 講師:協立電機株式会社
    管理本部長 取締役 平井 伸太郎 氏
  • 日時:11月6日 木曜日 12時45分~14時15分
  • 場所:静岡大学浜松キャンパス工学部7号館 日本語教室2
  • 受講者数:11名

1959年に設立した協立電機株式会社(以下協立電機、敬称略)は、オートメーション(自動化)を主軸に、一つの場所で何でもそろう「ワンストップショッピング」実現を目指す企業です。今回は管理本部長・取締役の平井伸太郎氏にお越しいただき、事業領域から独自の技術、社員の福利厚生まで多岐にわたってお話しいただきました。協立電機にしかできないことで会社の付加価値創造を目指す同社は、アジアを中心に世界各地に現地法人を展開しています。日本以外で一番拠点が多いのはインドで、インドをゲートカントリーしてアフリカ進出を目指しているとのことです。労働力人口が減少しつつある日本では、コンピュータ化・自動化が求められています。環境問題にも配慮しながら、日本の課題解決に取り組んでいることをお話しいただきました。

続いて国内の拠点をご紹介いただいた後、協立電機の技術についてご説明いただきました。ミリ単位で精確にトンネルを掘ることができるトンネルシールドマシンや水中の魚の活動量をモニタリングして水質を管理するユニレリーフという装置について、参加した留学生たちは興味深そうに聞き入っていました。その後は福利厚生や求める人物像についてお話しいただきました。グループ会社が一堂に会する展示会は、お客様のためだけでなく、社員にとっても事業を勉強する機会になっていること、若手でも大きな仕事を任せてもらえるので、チャレンジを楽しめる人に向いていることをご説明いただきました。

最後に、社風は会社によって様々なので、ぜひ自分に合う企業を見つけてほしい、というメッセージをいただき、講義は終了しました。

講義後の質疑応答では、事業内容をはじめ、平井氏は採用面接の担当もされているとのことで、就職活動に関する質問にも多くお答えいただき、留学生や外国の方は、日本の就職活動に出遅れる人が多い印象なので、1・2年生は先輩の様子を見ながら早めに進めるといい、というアドバイスをいただきました。その他、大学での専攻や日本語力についての質問がある中、協立電機独自の魅力は何か、という質問に対しては、「他に類を見ないビジネスモデル。競争相手がいないフィールドに飛び込み、一歩外れたところで勝負する」とご回答いただきました。

参加した留学生からは「大学生のうちに身についておいたことについて深く考えるきっかけになった」、「留学生の就職に関するアドバイスをいただけてよかった」、「自然から入手可能な資源を活用して問題解決に取り組んでいることがすばらしいと思った」などの感想がありました。

静岡のものづくりの技術に興味を持った学生も多かった様子で、留学生の県内での就職促進につながれば幸いです。