2025年ふじのくに国際交流親善大使:カララ ケルビン カイケ(ブラジルルーツ)

ブラジル人学校で生徒たちにお話をした際に印象に残ったのは、それぞれの子どもたちがまったく異なる夢や考えを持っていたことです。早い段階から高い目標を立てている生徒もいれば、まだ将来の自分を想像できない生徒もおり、その多様さに心を動かされました。
一方で、「日本語がうまく話せないから」「日本では自分にできることが少ない」といったネガティブな考えを持つ子もいました。私はその姿を見て、彼らが自分の可能性を信じる勇気や自信を持てていないことに気づきました。
そこで、自分自身の経験を伝えました。私も日本に来た当初は日本語がほとんど話せず、小学6年生のときは何も分からない状態からのスタートでした。しかし、努力を重ねることで大学に進学できたのです。完璧な日本語力がなくても、強い意志と努力があれば道は開けるためにそのことを自分の体験を通して伝えたいと思いました。
この経験をきっかけに、生徒たちが少しでも希望を持ってくれたなら嬉しく思います。これからも、日本に暮らす外国にルーツを持つ子どもたちに寄り添い、国際交流の親善大使として、前向きなエネルギーと勇気を届けていきたいです。