日本国際連合協会 静岡県本部

第48回 「国際理解・国際協力のための中学生作文コンテスト」受賞作品

静岡県大会 静岡県教育長

全国の部 佳作

「国際識字の10年 すべての人に教育を!」
静岡県立浜松西高等学校中等部 3年 岡村真莉 さん
 私は今、たくさんの文字にかこまれて生活しています。新聞、教科書、本、看板。その全てに文字がぎっしりつまっています。母国語である日本語、外国語では主に英語が使われており、私は毎日それを読んだり書いたりしています。しかし、アフリカなどの発展途上国では、そんな私たち日本人にとってあたり前のことができません。私がそれを知ったのは小学生のころ、学校で、使わなくなった文房具が集められた時のことでした。
 それは、スリランカの子どもたちのために行われたもので、小さくなった鉛筆や消しゴムなどが集められました。私はその時、こんなものをなぜ集めているのか不思議で仕方ありませんでした。小さくなった鉛筆なんて持ちにくいのに、と不信に思っていました。しかし、数日後、廊下掲示でスリランカについて知り、初めてその時、字を読み書きできることが普通のことではないと分かったのです。何気なく収集に協力していた私でしたが、スリランカの子どもたちのためになっていることだと思い、収集に参加して良かったと思いました。
 今、私たち日本人の識字率は99.9パーセントといわれています。しかし、世界全体の識字率は75パーセント、およそ四人に一人が読み書きをすることができないのです。私は、この背景に何があるのか考えてみました。
 一番大きなものに、貧困のために子どもたちまで働かなければならないからだと思います。自分達が生きていくためには重労働をしなければならない、私には考えられないことです。毎日学校に通って授業を受けている生活がなくなったら、と考えても実感がわきません。自分が教育を受けることができるのは、幸せなことでもあるのだと感じました。
 私は読み書きがあたり前のようにできるので、日常生活ではあまり困ることがありません。しかし、識字率の低い国の人々は、暮らしていく上で様々な障害につき当たってしまうでしょう。例えば悪質なごまかしや薬の服用、交通法規が分からなかったり、被害に遭う危険性もあります。私はこの被害をなくすためにも、識字率をなんとかして上げなくてはならないと思いました。しかし、実際、学ぶ意志があっても教育を受けられないのが現実です。でも、まずは1パーセントでも増やすために、次のことが必要になると思います。
 まずは、識字率が低下していることを世界全国に知ってもらうことだと思います。世界には毎日朝から晩まで働いている子供たちがいることを、もっと日本やアメリカなどの先進国の人々に発信させていけばいいのではないでしょうか。そうすることでより多くの人が、もっと世界に目を向けることができるのではないかと考えました。
 そして、その上で教育を受けることは当たり前のことではないと意識していけばいいと思います。もし自分が読み書きできなかったら、と発展途上国の人々の立場になってみるのが大切だと思います。小さなことから始めていけたらいいです。
 識字率が上がれば世界各国の宗教やものの考え方の違いを知ることが可能になり、互いに自分の意見を交わし合うことができるでしょう。また、そうすることによって戦争や紛争の減少につながるかもしれません。
 今、発展途上国の子供たち、さらに大人まで多くの人々が教育を受けることを望んでいます。そんな望みをかなえるためにも、私たちは彼らの教育を受ける場を作ってあげなくてはなりません。2003年から10年、国際識字が少しでも上がることを願っています。

このページのTOP