令和4年度定住外国人正社員就労促進事業(県労働雇用政策課委託)
2023年06月02日
静岡県に住む日系ブラジル人などの「定住外国人」の方の多くは派遣や請負など非正規雇用で働いており、中には解雇、雇止めの不安を持つ方もいます。そのため定住外国人の方の生活の安定を図るとともに本県産業を支える人材として企業に定着して活躍することを支援するため、企業及び定住外国人の方向けに正社員就労を啓発するセミナーを開催しました。
<定住外国人正社員雇用促進セミナー>第5回企業セミナー
日 時 令和5年2月24日 金曜日 10時10分 から 11時00分
開催場所 富士商工会議所(富士市)
参 加 富士商工会議所 労働対策委員会の企業9社
講 話 富岳通運株式会社富士宮支店 支店長 久島義雄氏 外国人正社員 班長 濱田拓実氏
企業が定住外国人を適切かつ効果的に受け入れるための知識やノウハウを学び、外国人採用に関心のある企業が外国人材の雇用に係る基礎知識を得る機会とすることを目的として富士商工会議所の協力を得てセミナーを行いました。
・久島義雄氏の講話
日系ブラジル人の濱田氏を採用して14年経ちますが、まじめで几帳面な仕事ぶりで現在は班長として活躍しており我々も外国人として意識はしていません。
外国人従業員としてはベトナム、中国の技能実習生が17人働いていますが3年から5年の周期で帰国してしまいます。会社の財産となってもらいたく今後は定住外国人の正社員雇用を増やしたいと考えています。
・濱田拓実氏の講話
23歳で来日し静岡の自動車部品の工場で働き始めました。日系家族だったので日本語を聴き取ることは少しできましたが、会話はできず最初は苦労しました。リーマンショックでの派遣切りを経験したので、なんとか正社員になりたいと思っていました。富岳通運株式会社の関係会社で非正規雇用として倉庫作業の仕事をしている時に富岳通運株式会社から「正社員にならないか」と声をかけてもらい念願の正社員となりました。
言葉の通じないベトナム、中国の技能実習生たちを指導していますがジェゼスチャーを多用しコミュニケーションをとっています。日本語は特に漢字に苦労しておりフリガナをつけてもらうと助かります。
会社へのお願いとしては、外国人従業員に対し積極的に声をかけるなどしてもらえると励みになります。
企業にとって外国人を雇用するのは大変だと思いますが、文化や言葉の違いを理解していただき、受入れをしてほしいと思います。
・参加された企業の皆さんの様子
今後の人手不足に危機意識を持っており、外国人採用を身近に感じることができたようでした。
<定住外国人の方向け正社員就労促進セミナー>
日 時 令和5年3月5日 日曜日 12時00分 から 12時45分
開催場所 カトリック富士教会(富士市)
参 加 教会ミサ出席者
講 話 座間アウレリオ・マサル氏(県の就労支援事業で2016年に物流会社へ正社員雇用されました。)
・外国人が集まるカトリック教会の協力を得て、日曜ミサにあわせてセミナーを開催しました。セミナーでは、座間さんから自身の経験や派遣社員と正社員の違いなどをポルトガル語で話してもらいました。