外国人正社員採用企業 先進企業事例報告会

2017年03月01日

外国人住民を対象とした外国人正社員を採用している企業による先進事例報告会

静岡県及び公益財団法人静岡県国際交流協会では、平成28年度から、労働力不足に悩む県内企業と地域の一員としてまじめに働きたいと考える外国人住民の双方に寄り添った就業・職場定着支援事業を実施しています。
その一環として2月12日に、三島カトリック教会にて、外国人住民を対象とした外国人正社員を採用している企業による先進事例報告会を開催しました。ブラジルやペルーの方たち等37名が参加し、企業の報告に熱心に耳を傾けました。
鈴与(株)人事第二部顧問 鈴木博之氏より、会社の概要を紹介した後に、正規社員と派遣・請負の違いなどを説明しました。
会社は、簡単に「来なくていい」と言いません。あなたが、ずっと会社でがんばるために、色々なことを教え、経験させます。あなたは、それにこたえるためにがんばります。コツコツとがんばれば、主役になれます。という会社側の期待や具体的な給料体系や保険制度など、正社員になるメリットについてお話しいただきました。

後半は、(株)鈴与カーゴサービス富士の外国人社員の座間・アウレリオ・マサル氏から、
若いころは派遣の方が給料は良いが、昇給がない。いくら経験や年数を重ねても給料はあがらない。同僚は、子どもが大会社へ入ったため2、3年で抜かれてしまったと聞いた。
この支援事業の中で、鈴与の採用の話があった。会社と外国人との仲介に入る存在が入社するきっかけとなった。
仕事の役にたつことから、フォークリフトの資格をすでに取得していた。今も仕事に活かしている。
正社員になってとてもメリットを感じている。社会保険に入ることができること。病院にかかっても健康保険で3割の支払いで済む。また景気にかかわらず仕事が続けられる。昇給・賞与がある。派遣では10年いても給与は変わらず景気が悪いと時給が下がってしまう。銀行の信用が得られローンで家を建てることができる。鈴与は大きなグループ会社で長く勤めることができ安心できる。

など流暢な日本語とポルトガル語でお話しいただきました。
 
その後、参加者からも、何歳まで就職させてもらえるのか、求める日本語能力は、など、採用条件についての質問があり、企業からは、50才以上の社員の採用は厳しいこと、正社員を望む場合はなるべく若いときに真剣に取組むこと、日本語でのコミュニケーションが求められることから、日本語は話せることが前提であることなどを説明いただきました。

企業では、少子高齢化が進み益々人材不足となるであろうことを予想し、今後も外国人雇用を積極的に行っているとお話を受け、このような機会の必要性を感じました。

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