中国出身 趙 騎陽さん

2021年02月01日

 

浜松市在住の、趙 騎陽(チョウ キョウヨウ)さんは、市内の学校で中国語を教える一方、HICE(浜松国際交流協会)では相談員として、日本で暮らす中国人の困りごとの相談に応じながら、その支えとなるような活動を長く続けてこられました。
前回(1997年5月号)この欄で、「誕生のとき・別れのとき」について母国のことを語っていただきましたが、今回は、相談員としてこれ迄見てきた「日本で暮らす中国人の昔と今」について語っていただきました。

写真上段/趙 騎陽さん
中段左/静岡文化芸術大学で行われた中国語スピーチコンテストにて
中段右/中国語を教えてる高校の生徒さんと
下段/日本語教室の皆さんと一緒に日本料理を作って楽しむ

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私から見た日本にいる中国人の変化

昔、日本に来たばかりの中国人は、「とりあえず仕事先、アルバイト先を探したい」といった相談に来る人が多かったです。言葉の不安や金銭的な余裕がなかったからでしょう。
特に、日本人との国際結婚で来日した女性たちの中には、色々な問題を抱えている人がいました。慣れない言葉や、生活習慣・家族関係が大きく違う中で一緒に暮らすことはとても大変で、金銭的な面でも自由にならなくて苦しい…といった悩みを持つ人が多かったです。

でも、暮らしが進歩し、世の中全体が豊かになった今は違います。
昔と違って今の時代は、困った事があれば直ぐにインターネットで調べられるし、教室や講座も増えましたから、それに参加して顔を見ながら直接情報交換が出来るようになりました。子育て・教育・家族のこと・買い物・旅行・趣味など日常生活全般について、自分から進んで情報を手に入れて学んでいく姿勢に変わったのです。

今、私の周りにいる、国際結婚で日本に来た中国人の奥様達はとても幸せに暮らしています。日本のことが好きで、日本の文化に関心があって、恋愛を経て結婚した人たちからは、生き生きと生活している様子が伝わってきます。インターネット上で会話を楽しみ、日本語・華道・茶道など日本の文化を学び、育児・教育・買い物・料理などの情報を共有し合うことで、昔のように悩みや不安を一人で抱え込むことは無くなりました。

私は中国文化交流会が運営している日本語教室に通っていますが、そこで出会う人たちの勉強熱心な姿勢にはいつも感心しています。来日してから10年、20年以上経っていて日常会話で不自由することは無い人たちでも、もっと日本人と交流したい、もっと日本の文化を知りたい、日本語の文法をちゃんと覚えたい、といった強い気持ちで教室に通っているのです。ここでは、日本語の勉強はもちろん人と会うことで色々な情報交換が出来るし、季節のイベントもあって楽しく勉強できる場所なので、これからもみんなと一緒に続けていきたいと思っています。

この一年間は、コロナウイルス感染拡大の影響で、今までのようなイベントや集会が殆ど中止となってしまったことが本当に残念です。今も感染拡大が続いていて大変な状況ですが、一人一人が感染防止のための基本ルールを守りながら、一日も早くコロナ禍が収まることを願うしかありません。

編集員より

今回は、年末年始に新型コロナウイルス感染者が急増していたため、電話・オンラインのみの取材となりました。
この状況下では止むを得ない事…とはいえ、今までのように直接会って言葉を交わしながらの取材が、どんなに貴重な機会であり、恵まれた体験であったかを実感しました。とにかく今は、一日も早くこの感染拡大が収まってくれることを祈りながら、一日一日、自分に出来る感染防止ルールを実行していくしかありません。

記:編集ボランティア 齊藤淑子