平成30年度 静岡県海外技術研修員受入業務

2019年10月25日

ペルーからメリッサさんが来静

平成31年1月15日から約3週間、静岡県海外技術研修員としてペルーのメリッサ・ミヤシロ・テラシマさんが静岡に滞在しました。メリッサさんはペルーで建築家として活動しており、「持続可能な建築」をテーマとして約2週間、静岡市内の「企業組合 針谷建築事務所」で研修をしたほか、県内各地を訪れました。メリッサさんのレポートの抜粋をご紹介します。

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研修の主な目的は日本の現代的、持続的な建築を勉強し、また、建築の機能などをペルーと比較することですが、一番興味を引いたのは、日本では建築材料にコンクリートよりも木材を多く使っていることでした。木材利用は、温かく落ち着いた気持ちになるようで、日本の伝統的な木造建築を促進し地震に対するしなやかさと耐久性のためでもあります。

針谷建築事務所には県内で建築した様々な現場に連れて行っていただきました。海に近い焼津の水産技術研究所は、水圧で壊れる材料を壁に使うことで津波をやり過ごす仕組みにするなど津波対策を考えたデザインがされて、また、静岡市内の高校では内部が明るく見えるように廊下と教室を仕切る壁をガラスにして、天井も高く、利用者が快適に過ごせるように考えられていました。ソーラーシステムの見学では、太陽光発電に加え太陽熱で40度の温風を作って各室に送る仕組みなどペルーの山地でもやってみたいと感じました。日本文化も研修の一部で、茶室のある施設を訪問したときには、お茶の流儀や低い天井の理由などについても学びました。このほか、週末には鎌倉の大仏を見たり、黒岳越前岳のトレッキングなど体験し、新しい友達もできました。

この機会を与えていただいてとても感謝しています。建築についても、日本文化についてもこれから役に立つことを多く勉強して、たくさんの素晴らしい人に出会いました。3週間の研修プログラムは見学する場所も、会う人もたくさんいて日程はとても詰まっていましたが、短い時間でたくさん勉強することができてとても貴重な経験でした。