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‘Living with Light and Dark’
9月24日から29日まで、イギリス人のアンディ・クリスティさんが、静岡市にある「ギャラリー濱村」で“Living with Light and Dark”と題する絵画の個展を開きました。
アンディさんは1977年バーミンガム生まれ、大学では美術を専攻し、コミュニティーカレッジで美術一般を教えていました。2年前に静岡に来て、英会話や美術を教える傍ら、インスピレーションを得ると日本の風景や伝統的な物も取り入れながら絵を創作し続けてきました。
作品は、アルミ板の上に主にアクリル絵の具で人、花、石、神社、食べ物等を具象的に描き、背景となるアルミ部分をサンドペーパーや尖った道具を使って彫ったもので、Figurative Art(造形美術)に属するそうです。題材の多様性は、自分を取り巻く世界との関連の中で、様々な感情や自己というものを定義づけようとした結果ということです。
彫られたアルミ板は、光の射す方向によって反射する角度を変えていきます。日中は太陽の光で、また夕方からは室内照明により違う陰影を作り出します。絵自体は静止していますが、光の反射によって物理的に絵の中に動きが出る効果を取り入れたということです。
アンディさんによると、多くの絵に自分がたどってきた人生、家族の歩んできた歴史、人が味わう光と闇――人生の悲喜こもごも――を描いたそうです。生と死、肯定的なものと否定的なもの、建設的なものと破壊的なもの、希望と絶望、幸福と悲哀、静と動等、相反するものを同時に描き込むことがモチーフとなっています。例えば、「幼き日の母」という絵には、桜の花を背景にピンクの服を着たかわいらしい女の子が描写されていますが、少女の愛らしさや、花の美しさから伝わってくる幸福感とは対照的に、少女はうつむいており悲しい表情をしています。また、古ぼけたわびしい渡し場に一羽の小鳥の死骸が横たわる「静謐なる死」では、小さき物の静かな死ですが、小鳥にとっては大きな出来事であり、苦しみもだえた末に得られた安らぎが表現されています。美しい小鳥の黄色以外はすべて黒色が使われ、桟橋のずっと向こうの端が死の先の世界にまで続いている感じを表し、美しいものの死で、自分が生きていることを再認識させられるという――生の再確認としての‘死’が表現されています。
「描くことで私の人生の意義を探求し、また描くことの意味を人生の経験を通して模索していますが、どちらも絶えず変化し、漠然としていて、複雑であり矛盾ありで、つかめそうにありません。」と、アンディさんの言。
個展開催中は、アンディさんの友人や生徒さんとその知人だけでなく、ふと足を止めて鑑賞してゆく通行人の姿も見られ、多くの人が画廊に足を運びました。アルミ板とアクリルペインティングの作品は、オリジナリティーがあり、とても珍しいという感想が聞かれました。
ご成功、おめでとうございます。
記 編集ボランティア 川島 康子
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